疑問解消!技術士とは?資格を持っていて良いことはあるの?

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みなさん、技術士という資格をご存知でしょうか?
エンジニアやコンサルタント業界では名が知れている資格ですが、一般的には知名度が低いですよね。

今日は、技術士とは何なのか、技術士の資格を取ることで得られるメリットとデメリット、試験の構造をお伝えしていきます。

技術士とは

技術士は、文部科学省が認定している技術部門の国家資格です。技術士は、下記の21部門に分かれています。

  • 機械部門
  • 船舶・海洋部門
  • 航空・宇宙部門
  • 電気電子部門
  • 化学部門
  • 繊維部門
  • 金属部門
  • 資源工学部門
  • 建設部門
  • 上下水道部門
  • 衛生工学部門
  • 農業部門
  • 森林部門
  • 水産部門
  • 経営工学部門
  • 情報工学部門
  • 応用理学部門
  • 生物工学部門
  • 環境部門
  • 原子力・放射線部門
  • 総合技術監理部門

技術士は、建設や環境コンサルタント、エンジニア等の科学分野における職業において活躍の場があり、実際、こういった職業の人の中に保有者が存在します。また、官公庁に勤める人の中にも技術士の資格を持っている人もいるようです。

技術士になるには

技術士になるためには、1次試験(または指定された教育課程修了)→4年間の実務経験→2次試験の3段階を突破する必要があります。

<1次試験>
1次試験は、マーク式の試験で、基礎科目、専門科目、適正科目から構成されており、自然科学系学部の大学レベルの問題が出題されます。1次試験に合格すると修習技術者として認められ、登録手続きを行うことで技術士補となります。また、1次試験を受けずとも、指定された教育過程を修了することで技術士補と同等の資格を得ることもできます(JABEE認定制度というものです)。

<実務経験>
1次試験合格後は、指導技術士の下で4年間の実務経験を積むことが必要になります。なお、1次試験合格前に、修士課程や博士課程を経験していれば、その年数をカウントすることができます。つまり、修士課程(2年間)を卒業指定れば、実務経験は2年間になりますし、修士課程に加えて博士課程(3年間)まで行っていれば、1次試験を合格すれば翌年には2次試験を受けることができるようになります。

<2次試験>
1次試験の合格、4年の実務経験を経て初めて2次試験を受けることができます。
2次試験は、筆記試験に加え、筆記試験合格者には口頭試験があります。筆記試験は、必須科目と選択科目があります。
必須科目では、技術に関する全般的な専門知識、応用能力、問題解決能力及び課題遂行能力が問われる問題で、全て記述式です。選択科目は自分の選択した専門分野についての知識応用能力、問題解決能力が問われる問題になっています。こちらも全て記述式です。
筆記試験に合格すると口頭試験に呼ばれ、これまでの業務を経て問題解決をしたことなどについて問われます。

2次試験は全て記述式で論じる必要があるため、例えばパソコンに慣れて普段から文字を書くことをしていないと、漢字が出てこなかったり、構成の組み直しに時間がかかってしまうことがあります。また、普段から論理的思考を身につけておく必要があり、付け焼き刃なものでは決して合格することができないでしょう。

技術士の資格を持っていて良いことがあるの?

一言で言うと、「働く業界によっては、武器になる資格」と言えると思います。一部の専門的な業界(コンサルタント業界や、エンジニアリング業界)では、一目置かれる資格になります。

以下にメリットとデメリットを示します。一つずつ見ていきましょう。

<メリット>
・給料アップにつながなる
・一部の業界への転職に有利
・官公庁の入札が有利になる

<デメリット>
・取得するのに時間がかかる
・受験料が高め

まずは、メリットの1つ目ですが、多くの会社では資格手当が出ることです。月額の給料に万単位で上乗せされたり、お祝い金をもらえたりすることがあります。
2つ目は、コンサルタント会社やエンジニア会社などへの転職にはかなり有利に働くことです。技術士を武器に年収アップやオファーが来やすくなります。
3つ目は、個人と言うよりは、会社組織としてのメリットになりますが、官公庁の入札が有利に働くことです。技術士の資格を持っていることで、評価点がもらえることがあります。
続いてデメリットですが、資格を持っていてデメリットとなることは特には思いつきませんが、取得するための過程で失われるものについてご紹介します。

続いてデメリットですが、資格を持っていてデメリットとなることは特には思いつきませんが、取得するための過程で失われるものについてご紹介します。
1つ目は、エンジニア資格の最高峰と言われる技術士なので、難易度が高く、多くの勉強時間が必要になります。また、前述していますが、2次試験を受けるには、1次試験を突破し、4年間の実務経験を経る必要があります。さらに2次試験への合格率は10%程度で、一発合格するとも限りません。それを考えると、取得するためにはそれなりの多くの時間を注ぐ必要がありそうです。
2つ目は、受験料が高いことでしょう。国家資格は数千円のものもあれば、数万円のものもありますが、技術士は、1次試験が1,1000円、2次試験が1,4000円で、決して安い国家資格というわけではないです。

いかがだったでしょうか。
コンサルタント業界やエンジニアへの転職を考えている方や、これから就職する方にとっては持っていて悪くない資格です。また、勉強自体が自己研鑽になります。
ただし、難易度は高めと言えますので、今後の自分のキャリアに必要なのか、時間を投資するに値するものなのかはしっかり見極めてチャレンジしてみましょう!

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